林檎の南限、蜜柑の北限―石岡市に見る地域医療問題―
頓挫した公立病院設立計画と60年前の因縁
最終回
フリーライター・早川幸子
2023年6月15日号
22年2月1日、茨城県の石岡市医師会病院の跡地に、新しい病院がオープンした。市内で病院や介護施設などを運営している医療法人幕内会との譲渡契約が成立し、山王台病院附属石岡共立病院として生まれ変わったのだ。標榜科目には、内科や外科、血液内科、泌尿器科、乳腺外科などのほか、小児科も据えられ、医師会病院が所有していた120床の病床も引き継がれた。皮肉にも、市長の谷島洋司が公約で掲げた「市内病院のベッド数の維持」は守られ、石岡市の病院再編問題は一応の決着を見せることとなった。
だが、地域医療の課題は残されたままだ。石岡市が、かすみがうら市と小美玉市と合同で策定した「石岡地域医療計画」は継続しており、執行部には、ここで洗い出された産科・小児科・緊急診療という医療課題を解決する責務が課されている。22年4月に改定された医療計画では、頓挫した公立病...
22年2月1日、茨城県の石岡市医師会病院の跡地に、新しい病院がオープンした。市内で病院や介護施設などを運営している医療法人幕内会との譲渡契約が成立し、山王台病院附属石岡共立病院として生まれ変わったのだ。標榜科目には、内科や外科、血液内科、泌尿器科、乳腺外科などのほか、小児科も据えられ、医師会病院が所有していた120床の病床も引き継がれた。皮肉にも、市長の谷島洋司が公約で掲げた「市内病院のベッド数の維持」は守られ、石岡市の病院再編問題は一応の決着を見せることとなった。
だが、地域医療の課題は残されたままだ。石岡市が、かすみがうら市と小美玉市と合同で策定した「石岡地域医療計画」は継続しており、執行部には、ここで洗い出された産科・小児科・緊急診療という医療課題を解決する責務が課されている。22年4月に改定された医療計画では、頓挫した公立病院
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