医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

薬のおカネを議論しよう

製薬マネーの男女差は批判対象か

第91回

医療ガバナンス研究所医師 尾崎章彦

2023年6月15日号

 医療界では常に男女の格差が問題になってきた。製薬マネーにおいてもそれは例外ではない。過去の数多くの調査で、女性医師の製薬マネーの受け取りは男性医師よりもはるかに少ないことが示されている。一方で、日本の大学医学部で、この点について網羅的な調査は実施できていなかった。  そこで筆者らは、この疑問に応えるための調査を実施した。用いたのは羊土社が出版する『医育機関名簿』の16、17年度版だ。ここから、国立大学医学部の臨床系教授・准教授1825人を抽出した。  まず男女内訳についてだが、1755人が男性、70人が女性であった。女性の教授や准教授への昇進が困難であるかがわかる。  また、具体的な製薬マネーの受け取り額であるが、16年から19年にかけて、男性は2602万円、女性は855万円と大きな格差があった。さらに、専門領域や教授・准教授...  医療界では常に男女の格差が問題になってきた。製薬マネーにおいてもそれは例外ではない。過去の数多くの調査で、女性医師の製薬マネーの受け取りは男性医師よりもはるかに少ないことが示されている。一方で、日本の大学医学部で、この点について網羅的な調査は実施できていなかった。  そこで筆者らは、この疑問に応えるための調査を実施した。用いたのは羊土社が出版する『医育機関名簿』の16、17年度版だ。ここから、国立大学医学部の臨床系教授・准教授1825人を抽出した。  まず男女内訳についてだが、1755人が男性、70人が女性であった。女性の教授や准教授への昇進が困難であるかがわかる。  また、具体的な製薬マネーの受け取り額であるが、16年から19年にかけて、男性は2602万円、女性は855万円と大きな格差があった。さらに、専門領域や教授・准教授の職

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence