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臨床研究と患者の人権

第6シリーズ④ 知らされなかった有害事象情報

ジャーナリスト 出河雅彦

2023年7月1日号

東京大学医科学研究所  前回6月15日号で紹介したように、2010年10月15日付朝日新聞朝刊に掲載された「臨床試験中のがん治療ワクチン『患者が出血』伝えず 東大医科研、提供先に」という記事に対し、東京大学医科学研究所は、「事実誤認に基づいて、情報を意図的にゆがめ、読者を誤導する」などと批判した。日本癌学会や日本がん免疫学会の理事長が連名で朝日新聞社に対する抗議声明を発表し、日本医学会の高久史麿会長も両学会の声明を支持するコメントを発表した。  このコメントが発表されたのと時を同じくして、東大医科研からがんペプチドワクチンの提供を受けて臨床試験を行っていた医療機関のグループが「記事には医学的事実の誤りだけでなく、捏造の可能性が高い記述がある」との主張を展開するようになる。  このグループが「捏造の可能性が高い」記... 東京大学医科学研究所  前回6月15日号で紹介したように、2010年10月15日付朝日新聞朝刊に掲載された「臨床試験中のがん治療ワクチン『患者が出血』伝えず 東大医科研、提供先に」という記事に対し、東京大学医科学研究所は、「事実誤認に基づいて、情報を意図的にゆがめ、読者を誤導する」などと批判した。日本癌学会や日本がん免疫学会の理事長が連名で朝日新聞社に対する抗議声明を発表し、日本医学会の高久史麿会長も両学会の声明を支持するコメントを発表した。  このコメントが発表されたのと時を同じくして、東大医科研からがんペプチドワクチンの提供を受けて臨床試験を行っていた医療機関のグループが「記事には医学的事実の誤りだけでなく、捏造の可能性が高い記述がある」との主張を展開するようになる。  このグループが「捏造の可能性が高い」記述

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