急げＡ２Ｆバンドルの浸透 | 医薬経済オンライン

読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

急げＡ２Ｆバンドルの浸透

第220回

大西一幸

2023年7月1日号

深く息をするたびに E・ウェズリー・イリー／田中竜馬訳金芳堂 2023年4月刊　現場で行われ、そこでは確かな手応えがあり、エビデンスも共通認識化されているにもかかわらず、一般人に浸透していない医療が多い。今回の読書は、実は私もちらりとしか聞いたことがないICUにおける現在医療の常識（実践されているかどうかは別にして）である、ABCDEFバンドル、あるいはA2Fバンドルとよばれる診療の景色を詳しく知ることになった。医療の現在地を知るには、新たな言葉とその意味を正確に知る必要もある。　当たり前だが、読書はそれを知らせる。そしてICUという生存のための「最後の砦」さえも、そこで首尾が完結するわけでもなく、新たな課題が見つけられ、さらにまた延々とアップデートの必要が生まれていることを知る。ある意味、ICUという先端の医療現場が医療全体の進... 深く息をするたびに E・ウェズリー・イリー／田中竜馬訳金芳堂 2023年4月刊　現場で行われ、そこでは確かな手応えがあり、エビデンスも共通認識化されているにもかかわらず、一般人に浸透していない医療が多い。今回の読書は、実は私もちらりとしか聞いたことがないICUにおける現在医療の常識（実践されているかどうかは別にして）である、ABCDEFバンドル、あるいはA2Fバンドルとよばれる診療の景色を詳しく知ることになった。医療の現在地を知るには、新たな言葉とその意味を正確に知る必要もある。　当たり前だが、読書はそれを知らせる。そしてICUという生存のための「最後の砦」さえも、そこで首尾が完結するわけでもなく、新たな課題が見つけられ、さらにまた延々とアップデートの必要が生まれていることを知る。ある意味、ICUという先端の医療現場が医療全体の進歩

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