医薬経済オンライン

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「悪寒が走る」レカネマブ加熱報道の害悪

認知症新薬が日本承認間近で起こり始めた礼賛

2023年7月1日号

「育薬」という上から目線とも、過剰なへりくだりとも取れる業界造語が使われ始めたのは、いつ頃からだったであろうか。承認が下りて薬価が付いたら万々歳ではなく、その後起きるかもしれない薬害を筆頭とするリスクやトラブルに備え、各自、浮かれることなく臨みましょうという自戒の念がベースにあったと記憶している。  だが、日本発の画期的新薬の上市が減るにつれ、「ニホンスゴイデスネ」という感動への渇望は、逆に水位を増している。近年は、承認の可能性が高まったという話だけで“祭り”が起きる「退化」現象が目立ち始めた。普段は薬価の抑制と日本医師会へのお手盛りにしか興味を示さない与党政治家までが口を挟む始末だ。これでは、仮に素性に優れるクスリであっても正しく育つまい。しかも、由々しきことに、本来ならばこうした軽率な動きを律するべきメディアまでもが平然と共... 「育薬」という上から目線とも、過剰なへりくだりとも取れる業界造語が使われ始めたのは、いつ頃からだったであろうか。承認が下りて薬価が付いたら万々歳ではなく、その後起きるかもしれない薬害を筆頭とするリスクやトラブルに備え、各自、浮かれることなく臨みましょうという自戒の念がベースにあったと記憶している。  だが、日本発の画期的新薬の上市が減るにつれ、「ニホンスゴイデスネ」という感動への渇望は、逆に水位を増している。近年は、承認の可能性が高まったという話だけで“祭り”が起きる「退化」現象が目立ち始めた。普段は薬価の抑制と日本医師会へのお手盛りにしか興味を示さない与党政治家までが口を挟む始末だ。これでは、仮に素性に優れるクスリであっても正しく育つまい。しかも、由々しきことに、本来ならばこうした軽率な動きを律するべきメディアまでもが平然と共犯

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