医薬経済オンライン

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薬剤費削減の王道は「フォーミュラリ」の普及

費用対効果の低い新薬が医療保険を蝕む

2023年7月15日号

 本誌で「コスパ患者学」連載が始まって半年以上がたつ。目を通してわかったのは、予後改善作用が必ずしも明らかではない、あるいは改善しても費用対効果が必ずしも良いとは思えない高額先発品の頻用が珍しくないという事実だ。降圧薬ARBの「アジルサルタン」はいい例だろう(連載21回)。降圧作用は安価な「アムロジピン」(後発品)に劣ると証明されているにもかかわらず(①)、21年度は7500億円以上も使われていた。日本の高血圧ガイドラインが降圧作用重視で薬剤を選ぶよう推奨している(いわゆる「積極的適応」がない限り)にもかかわらず、だ。  そもそも日本は医療支出における医薬品の割合が高い。18年時点ではG7諸国トップで20%近くを占めた(②)。その背景には外国に比べ新薬の保険収載が早いという事実もあるだろう。そして「日本では薬が一度薬価収載されてしまうと、その後...  本誌で「コスパ患者学」連載が始まって半年以上がたつ。目を通してわかったのは、予後改善作用が必ずしも明らかではない、あるいは改善しても費用対効果が必ずしも良いとは思えない高額先発品の頻用が珍しくないという事実だ。降圧薬ARBの「アジルサルタン」はいい例だろう(連載21回)。降圧作用は安価な「アムロジピン」(後発品)に劣ると証明されているにもかかわらず(①)、21年度は7500億円以上も使われていた。日本の高血圧ガイドラインが降圧作用重視で薬剤を選ぶよう推奨している(いわゆる「積極的適応」がない限り)にもかかわらず、だ。  そもそも日本は医療支出における医薬品の割合が高い。18年時点ではG7諸国トップで20%近くを占めた(②)。その背景には外国に比べ新薬の保険収載が早いという事実もあるだろう。そして「日本では薬が一度薬価収載されてしまうと、その後の費

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