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眺望 医薬街道

十分な議論がいるレカネマブ保険収載

近藤正觀

2023年7月15日号

 エーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」(一般名)が7月7日、FDA(米国食品医薬品局)から正式承認されたと報道された。アルツハイマー病は認知症の約7割を占め、世界で5500万人、日本でも約700万人の患者がいると推計されているが、治療に一筋の光明が見えてきた。米レーガン元大統領が罹患した疾患としてもメディアが取り上げたが、脳内に異常なタンパク質(アミロイドβ)が蓄積することで、脳神経細胞が傷つき認知機能が低下するとされている。  レカネマブはアミロイドβの蓄積を抑える(除去する)ことで、認知症の進行速度を抑制するものである。認知機能とは記憶された事柄を効率よく検索し判断する機能を指すが、アミロイドβが長期間(約30年)蓄積されると、脳が正常に働かず認知に支障を生ずるようになる。認知症とは、脳が考えることや...  エーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」(一般名)が7月7日、FDA(米国食品医薬品局)から正式承認されたと報道された。アルツハイマー病は認知症の約7割を占め、世界で5500万人、日本でも約700万人の患者がいると推計されているが、治療に一筋の光明が見えてきた。米レーガン元大統領が罹患した疾患としてもメディアが取り上げたが、脳内に異常なタンパク質(アミロイドβ)が蓄積することで、脳神経細胞が傷つき認知機能が低下するとされている。  レカネマブはアミロイドβの蓄積を抑える(除去する)ことで、認知症の進行速度を抑制するものである。認知機能とは記憶された事柄を効率よく検索し判断する機能を指すが、アミロイドβが長期間(約30年)蓄積されると、脳が正常に働かず認知に支障を生ずるようになる。認知症とは、脳が考えることや記

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