医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

現場の医師が考える 医薬品マーケティング論

「レガシー治療法」に意味はあるの?

第27回

臨床医 建見 霞嗣

2023年8月1日号

 最近、ある安定した治療を「レガシー」と呼ぶことが気になっています。レガシーの反対の意味としては「新規なんちゃら」です。確かに新規治療薬というのは、以前と比較すれば、よくデザインされた臨床試験の結果をもとに市場に出てくるため、割と効果が保証されたようなイメージで臨床での使用が開始されます。  こうした臨床試験は通常、これまでの治療を完全に否定して、というようなものではないことが多い(比較対象がライバル薬剤であることは少ない)のですが、ここで微妙な論旨のすり替えで過去の治療法より素晴らしいという印象を植え付けるような手法がマーケティングでとられていることも少なくありません。かなりグレーゾーンの話が多いかもしれないという印象です。  ここで問題となってくるのは、レガシーと言われる治療法が「役に立たないのです...  最近、ある安定した治療を「レガシー」と呼ぶことが気になっています。レガシーの反対の意味としては「新規なんちゃら」です。確かに新規治療薬というのは、以前と比較すれば、よくデザインされた臨床試験の結果をもとに市場に出てくるため、割と効果が保証されたようなイメージで臨床での使用が開始されます。  こうした臨床試験は通常、これまでの治療を完全に否定して、というようなものではないことが多い(比較対象がライバル薬剤であることは少ない)のですが、ここで微妙な論旨のすり替えで過去の治療法より素晴らしいという印象を植え付けるような手法がマーケティングでとられていることも少なくありません。かなりグレーゾーンの話が多いかもしれないという印象です。  ここで問題となってくるのは、レガシーと言われる治療法が「役に立たないのですか

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence