医薬経済オンライン

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医療を変える「訪問薬剤師」その意義

「ここが変だよ」調剤報酬④

第23回

尾久田 佳明

2023年8月1日号

 調剤室では患者の希望や医師の指示によりしばしば特殊な加工を行うことがある。この加工にまつわる話として今回は「半錠」と「一包化」について深掘りしていこうと思う。  まず「半錠」は、製品として存在する成分量以下の量で処方されたときに1錠の錠剤を半分または4分の1に割って分包する加工のことで、調剤報酬上では「自家製剤加算」と呼ばれ、半錠加工を行うことで薬局側が手間賃を徴収できる(図1、表1)。  これは低用量を処方したいときによく用いられる調剤方法だが、大前提として加工しても安定性に問題がない薬でなくてはならない。例えば糖衣錠や、体内でゆっくり溶けるよう製剤加工してある腸溶錠や徐放錠に関しては、半分に割ることで製剤特性が損なわれるため半錠は不可となっている。また、吸湿性つまり湿気に弱い薬はそもそもシートから...  調剤室では患者の希望や医師の指示によりしばしば特殊な加工を行うことがある。この加工にまつわる話として今回は「半錠」と「一包化」について深掘りしていこうと思う。  まず「半錠」は、製品として存在する成分量以下の量で処方されたときに1錠の錠剤を半分または4分の1に割って分包する加工のことで、調剤報酬上では「自家製剤加算」と呼ばれ、半錠加工を行うことで薬局側が手間賃を徴収できる(図1、表1)。  これは低用量を処方したいときによく用いられる調剤方法だが、大前提として加工しても安定性に問題がない薬でなくてはならない。例えば糖衣錠や、体内でゆっくり溶けるよう製剤加工してある腸溶錠や徐放錠に関しては、半分に割ることで製剤特性が損なわれるため半錠は不可となっている。また、吸湿性つまり湿気に弱い薬はそもそもシートから出す

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