医薬経済オンライン

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「赤字品でも止められない」、製薬業界を覆う呪縛

日医「疑義解釈委員会」の無自覚の権力構造

2023年8月1日号

 一般には理解し難いと思われるが、儲からなくても製品を供給し続けなければならない奇妙な世界がある。その営みを「美徳」だという価値観をつくりあげた日本医師会の「疑義解釈委員会」が判断を下す医療用医薬品の「販売中止」をめぐり、対照的で不可解な出来事が発生している。主要な登場人物は、使用促進効果が一服し、毎年薬価改定に伴う経営逼迫で喘ぐ後発品企業だ。  経営再建中で後がない日医工。7月12日、品質管理や製造工程の適正化のため、258品目の販売を取り止めると発表し、製造販売承認を持つ自社品の販売中止はこれで「完了」と宣言した。  日医工がギブアップした品目は、自社品が146品目と大半を占める。それ以外は過去の強気のM&Aで重複したため統合を行う90品目、他社からの仕入販売品の22品目。「赤字品でも患者がいる限りは安定供給する...  一般には理解し難いと思われるが、儲からなくても製品を供給し続けなければならない奇妙な世界がある。その営みを「美徳」だという価値観をつくりあげた日本医師会の「疑義解釈委員会」が判断を下す医療用医薬品の「販売中止」をめぐり、対照的で不可解な出来事が発生している。主要な登場人物は、使用促進効果が一服し、毎年薬価改定に伴う経営逼迫で喘ぐ後発品企業だ。  経営再建中で後がない日医工。7月12日、品質管理や製造工程の適正化のため、258品目の販売を取り止めると発表し、製造販売承認を持つ自社品の販売中止はこれで「完了」と宣言した。  日医工がギブアップした品目は、自社品が146品目と大半を占める。それ以外は過去の強気のM&Aで重複したため統合を行う90品目、他社からの仕入販売品の22品目。「赤字品でも患者がいる限りは安定供給する」前

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