技術革新と製薬企業の明日
飛躍目前の「siRNA医薬」
第153回 生活習慣病領域狙うアルナイラム
宮田総研代表取締役 宮田満
2023年8月15日号
siRNAは希少疾患の治療薬だという思い込みを、捨てる時代が来た。ポスト抗体医薬の本命が、巨大な生活習慣病市場に本格参入始めた。23年7月24日、siRNA医薬開発のパイオニアである米アルナイラムがスイス・ロシュと高血圧治療薬の共同開発を行うと発表した。マイルストン合計28億ドル(約3920億円=1ドル140円換算)+売上げロイヤリティの大型契約である。生活習慣病の領域では、すでに実用化している高脂血症に続いて高血圧の治療薬のsiRNA医薬の商品化も近づいてきた。アルナイラムはアルツハイマー病やⅡ型糖尿病のsiRNA医薬の治験にも着手したところだ。今後、5年以内に続々とsiRNA医薬が登場する見込みなのである。
今回、ロシュが導入、共同開発に乗り出したのは、現在第Ⅱ相試験に入っているsiRNA医薬「ジレベシラン」だ。世界で12億人もの患者がいると推定されてい...
siRNAは希少疾患の治療薬だという思い込みを、捨てる時代が来た。ポスト抗体医薬の本命が、巨大な生活習慣病市場に本格参入始めた。23年7月24日、siRNA医薬開発のパイオニアである米アルナイラムがスイス・ロシュと高血圧治療薬の共同開発を行うと発表した。マイルストン合計28億ドル(約3920億円=1ドル140円換算)+売上げロイヤリティの大型契約である。生活習慣病の領域では、すでに実用化している高脂血症に続いて高血圧の治療薬のsiRNA医薬の商品化も近づいてきた。アルナイラムはアルツハイマー病やⅡ型糖尿病のsiRNA医薬の治験にも着手したところだ。今後、5年以内に続々とsiRNA医薬が登場する見込みなのである。
今回、ロシュが導入、共同開発に乗り出したのは、現在第Ⅱ相試験に入っているsiRNA医薬「ジレベシラン」だ。世界で12億人もの患者がいると推定されている高
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