短期利益欲する経営者が矮小化させる「企業広報」
募集が相次ぐ職種は「コストセンター」の証
2023年9月1日号
国内製薬各社が、かつて備えていた組織の「有機性」を急速に脱ぎ捨てている。これが令和の企業にとってのニューノーマル(新常態)なのかもしれないが、脆さを内包している印象も拭い切れない。
振り返れば平成の半ば頃までは、「薬九層倍」などと陰口を叩かれながらも、大手を中心に立派な本社ビルと社内の出世競争を勝ち抜いたプロパー社長、医療従事者からの無理難題にも「喜んで!」と引き受ける体育会系のごときMRの大部隊、そして象牙の塔を決め込む研究開発陣などが、内部では反目しつつも一応は、運命共同体的なまとまりを示していた。
しかし、こうした会社の形態は、新薬の創成効率が下がる一方で、有望な新規化合物やその権利を持つバイオベンチャーをいかに早く手に入れられるかがカギになってくると、そのフル装備が重荷に変わっていった。長期収載品への高...
国内製薬各社が、かつて備えていた組織の「有機性」を急速に脱ぎ捨てている。これが令和の企業にとってのニューノーマル(新常態)なのかもしれないが、脆さを内包している印象も拭い切れない。
振り返れば平成の半ば頃までは、「薬九層倍」などと陰口を叩かれながらも、大手を中心に立派な本社ビルと社内の出世競争を勝ち抜いたプロパー社長、医療従事者からの無理難題にも「喜んで!」と引き受ける体育会系のごときMRの大部隊、そして象牙の塔を決め込む研究開発陣などが、内部では反目しつつも一応は、運命共同体的なまとまりを示していた。
しかし、こうした会社の形態は、新薬の創成効率が下がる一方で、有望な新規化合物やその権利を持つバイオベンチャーをいかに早く手に入れられるかがカギになってくると、そのフル装備が重荷に変わっていった。長期収載品への高い依
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