一筆入魂
「エンジョイベースボール」は一日にして成らず
慶応前監督・上田誠の“革命”が30年を経て花開く
ノンフィクション作家 辰濃哲郎
2023年9月1日号
夏の全国高校野球選手権大会で優勝した慶応義塾高校の「エンジョイベースボール」がクローズアップされている。
単に野球を楽しむことではないことは、メディアでも繰り返し報道されているからご存知だと思う。
だが、これが成就するのに30年以上の歳月を要したことは、あまり知られていない。
もう18年前のことになる。慶応義塾大学野球部に在籍していた私と同期の上田誠監督が率いる慶応高校に密着し、06年に『マイナーの誇り上田・慶応の高校野球革命』という本を書いた。彼は「エンジョイベースボール」の神髄を摸索し、試行錯誤しながらも選手の自主性を重んじて「考える野球」をめざしていた。
筆者の『マイナーの誇り』と森林監督の著書『Thinking Baseball』
それを引き継いだのが、現在の森林貴彦監督だ。
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夏の全国高校野球選手権大会で優勝した慶応義塾高校の「エンジョイベースボール」がクローズアップされている。
単に野球を楽しむことではないことは、メディアでも繰り返し報道されているからご存知だと思う。
だが、これが成就するのに30年以上の歳月を要したことは、あまり知られていない。
もう18年前のことになる。慶応義塾大学野球部に在籍していた私と同期の上田誠監督が率いる慶応高校に密着し、06年に『マイナーの誇り上田・慶応の高校野球革命』という本を書いた。彼は「エンジョイベースボール」の神髄を摸索し、試行錯誤しながらも選手の自主性を重んじて「考える野球」をめざしていた。
筆者の『マイナーの誇り』と森林監督の著書『Thinking Baseball』
それを引き継いだのが、現在の森林貴彦監督だ。
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