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医政羅針盤

行き詰りを見せる7対1病床の削減

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2023年9月15日号

 過去10年間の診療報酬改定で大きなテーマとなってきたのが、一般病棟における7対1看護配置の病床(現在の名称では「急性期一般入院料1」)の削減である。そのために、2年に1回の診療報酬改定の度に「重症度、医療・看護必要度」の評価基準や、該当患者割合の見直しを行ってきた。  その結果、14年に38万4517床だった7対1病床は、20年には34万6491床へと減少することになった(いずれも各年の7月1日時点)。大騒ぎをしている割には6年間で約1割の減少にとどまっており、事前の想定ほどは減少していない。そのため、「いたちごっこ」のように見直しを繰り返す破目に陥った。それでもあまり減少しないどころか、21年からはむしろ微増に転じており、22年には35万3143床となっている。すなわち、20年に比べると、2年間で約2%増加しているのである。  06年度に新設...  過去10年間の診療報酬改定で大きなテーマとなってきたのが、一般病棟における7対1看護配置の病床(現在の名称では「急性期一般入院料1」)の削減である。そのために、2年に1回の診療報酬改定の度に「重症度、医療・看護必要度」の評価基準や、該当患者割合の見直しを行ってきた。  その結果、14年に38万4517床だった7対1病床は、20年には34万6491床へと減少することになった(いずれも各年の7月1日時点)。大騒ぎをしている割には6年間で約1割の減少にとどまっており、事前の想定ほどは減少していない。そのため、「いたちごっこ」のように見直しを繰り返す破目に陥った。それでもあまり減少しないどころか、21年からはむしろ微増に転じており、22年には35万3143床となっている。すなわち、20年に比べると、2年間で約2%増加しているのである。  06年度に新設され

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