明日への警鐘「苦悩する介護者たち」ー介護保険制度の空白地帯に苦しむ現実ー
支援者の声からケアラーの課題を見る
第2回
熊田梨恵
2023年9月15日号
2024年度の介護報酬改定を控え、日本の介護保険制度でほぼ見落とされている介護者(ケアラー)への支援について、ケアラーの置かれた現状と抱える課題、現場の取り組みをお伝えする。今号では医療介護の現場で働く人たちに、支援を必要とするケアラーの姿を聞いた。介護だけを見れば特に問題はなくとも、ケアラーを含めた家族全体の支援として考えると難しくなるケースもある
◇ ◇ ◇
大阪府吹田市内でケアマネジャーとして働く山口浩司さんは、高齢の夫婦と40歳代の娘が同居する家族に関わったことがある。
もともとは、認知症になった母親のケアプラン作成が担当業務だったが、無職で精神疾患のある娘に対して父親がしょっちゅう暴言を吐き、その態度に母子が怯えてうまく介護が回らない状況だった。父親は娘に「お前は何もしていないんだから...
2024年度の介護報酬改定を控え、日本の介護保険制度でほぼ見落とされている介護者(ケアラー)への支援について、ケアラーの置かれた現状と抱える課題、現場の取り組みをお伝えする。今号では医療介護の現場で働く人たちに、支援を必要とするケアラーの姿を聞いた。介護だけを見れば特に問題はなくとも、ケアラーを含めた家族全体の支援として考えると難しくなるケースもある
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大阪府吹田市内でケアマネジャーとして働く山口浩司さんは、高齢の夫婦と40歳代の娘が同居する家族に関わったことがある。
もともとは、認知症になった母親のケアプラン作成が担当業務だったが、無職で精神疾患のある娘に対して父親がしょっちゅう暴言を吐き、その態度に母子が怯えてうまく介護が回らない状況だった。父親は娘に「お前は何もしていないんだから介
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