医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

地球沸騰でパニックに陥る医療システム

「気候危機=医療危機」に向けた医療界の責任

神戸市議会議員・元国会議員政策担当秘書 岡田裕二

2023年9月15日号

「温暖化は終わり、『地球沸騰化』の時代が到来した」  7月27日、国連本部でEUの気候変動監視機関が「今年7月は観測史上最も暑い月となる」と発表した後、アントニオ・グテーレス国連事務総長がこう続けた。  確かに今年の夏は暑かった。7月の最終週(24~30日)に限っても、全国で1万2066人が救急搬送され、搬送後に18人の死亡が確認された。6月から8月まで3カ月間の気象記録では過去126年で最も暑く、環境省の資料によれば、94~98年の5年間の平均で277人だった年間熱中症死亡者数は、17~21年には1134人と、4倍以上に膨れ上がっている。  殺人的な猛暑はもちろん日本だけの話ではない。米アリゾナ州フェニックス市では7月初週だけで17人が死亡。22年の熱波で6万2000人近くが命を奪われた欧州でも、イタリアはシチリア島やサルデーニャ島で47度ま... 「温暖化は終わり、『地球沸騰化』の時代が到来した」  7月27日、国連本部でEUの気候変動監視機関が「今年7月は観測史上最も暑い月となる」と発表した後、アントニオ・グテーレス国連事務総長がこう続けた。  確かに今年の夏は暑かった。7月の最終週(24~30日)に限っても、全国で1万2066人が救急搬送され、搬送後に18人の死亡が確認された。6月から8月まで3カ月間の気象記録では過去126年で最も暑く、環境省の資料によれば、94~98年の5年間の平均で277人だった年間熱中症死亡者数は、17~21年には1134人と、4倍以上に膨れ上がっている。  殺人的な猛暑はもちろん日本だけの話ではない。米アリゾナ州フェニックス市では7月初週だけで17人が死亡。22年の熱波で6万2000人近くが命を奪われた欧州でも、イタリアはシチリア島やサルデーニャ島で47度まで

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence