医薬経済オンライン

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ドクターかでいの医療の裏技

認知症界隈の人々

第43回

かでい伝次郎

2023年9月15日号

「レカネマブ」の薬事承認が決まり、久々に認知症界隈の人々がかまびすしい。まさに百家争鳴である。だが、認知症治療薬は暗い歴史を持っている。  1970年代末に当初、軽度精神発育遅滞などの治療薬として承認されたホパンテン酸カルシウムが、80年代前半に脳血管障害の後遺症改善薬として効能追加されたのをきっかけに広く認知症に投与されたものの、80年代末に副作用死が問題となり劇薬指定され、その後の使用が困難となった。この時代、認知症治療薬を脳循環代謝改善薬と呼んでいたが、これは脳循環改善薬(脳血管拡張薬)と脳代謝賦活薬(脳代謝賦活薬)に大別されていた。  ホパンテン酸カルシウムは脳血管障害の後遺症改善薬なのだから脳循環改善薬なのかと思いきや、古い文献を探ると、脳代謝賦活薬に分類されている。このホパンテン酸カルシウムを基準薬として臨床的... 「レカネマブ」の薬事承認が決まり、久々に認知症界隈の人々がかまびすしい。まさに百家争鳴である。だが、認知症治療薬は暗い歴史を持っている。  1970年代末に当初、軽度精神発育遅滞などの治療薬として承認されたホパンテン酸カルシウムが、80年代前半に脳血管障害の後遺症改善薬として効能追加されたのをきっかけに広く認知症に投与されたものの、80年代末に副作用死が問題となり劇薬指定され、その後の使用が困難となった。この時代、認知症治療薬を脳循環代謝改善薬と呼んでいたが、これは脳循環改善薬(脳血管拡張薬)と脳代謝賦活薬(脳代謝賦活薬)に大別されていた。  ホパンテン酸カルシウムは脳血管障害の後遺症改善薬なのだから脳循環改善薬なのかと思いきや、古い文献を探ると、脳代謝賦活薬に分類されている。このホパンテン酸カルシウムを基準薬として臨床的同等

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