医薬経済オンライン

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読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

広大で複雑な医学の進歩を俯瞰

第225回

大西一幸

2023年9月15日号

人体の全貌を知れ ダニエル・M・デイヴィス 久保尚子訳 亜紀書房 2022年10月刊  帯に「ヒト生物学の最前線」というキャッチが躍動している、ようにみえた。同書を最初に手に取ったときだ。「人体」に関する本ならいくつか読んだ。最近ではジョナサン・ライスマンの『未知なる人体への旅』の記憶が新しい。ライスマンは人体の部位ごとに世界中の文化やその対処の違い、最新の知見などを網羅していたが、今回のデイヴィスの本は顕微鏡世界から俯瞰していく最新のヒト生物学の包括的な案内本。訳本の発刊も近接していて、多くの科学者や一般人の、「人体」への関心を引き付けているというか、関心がいや増していることを実感する。  現実に、こうした「人体」をテーマとする本が評判になるのは、20年以降の新型コロナウイルス禍と無縁ではないと思う。コラムを書いている筆者も一... 人体の全貌を知れ ダニエル・M・デイヴィス 久保尚子訳 亜紀書房 2022年10月刊  帯に「ヒト生物学の最前線」というキャッチが躍動している、ようにみえた。同書を最初に手に取ったときだ。「人体」に関する本ならいくつか読んだ。最近ではジョナサン・ライスマンの『未知なる人体への旅』の記憶が新しい。ライスマンは人体の部位ごとに世界中の文化やその対処の違い、最新の知見などを網羅していたが、今回のデイヴィスの本は顕微鏡世界から俯瞰していく最新のヒト生物学の包括的な案内本。訳本の発刊も近接していて、多くの科学者や一般人の、「人体」への関心を引き付けているというか、関心がいや増していることを実感する。  現実に、こうした「人体」をテーマとする本が評判になるのは、20年以降の新型コロナウイルス禍と無縁ではないと思う。コラムを書いている筆者も一般

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