日本の薬機規制 その批判的考察
「徳俵」か「絶望」か ―日本の薬機規制及び医政局検討会から―
第25回
元厚生労働省(薬系技官)津田重城
2023年10月1日号
今回も厚生労働省医薬局の薬事検討会(創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会)を中心に考えたい。
9月13日の薬事検討会の様子が業界誌で伝えられている。行政主流派(守旧派)はその結果に満足だろう。9月1日号で指摘した「薬機行政の典型の姿」を見事に実現できたからである。それにしても玉虫色の「色」の色調が少し変わっただけなのか、それとも「国際共同治験前の日本人第Ⅰ相が原則不要」となったのだから大きな変化なのか、どちらにしても密室での相談にかなりの部分が委ねられよう。少なくとも希少疾病用医薬品や小児用医薬品については、明確になったのだろうが、「リスクべース」には今後気を付けていくべきだろう。また、やはり東アジアの他国(中国・韓国・台湾)の動向にはほぼ関心が向けられていない。それでも科学的に十分な資料や議論な...
今回も厚生労働省医薬局の薬事検討会(創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会)を中心に考えたい。
9月13日の薬事検討会の様子が業界誌で伝えられている。行政主流派(守旧派)はその結果に満足だろう。9月1日号で指摘した「薬機行政の典型の姿」を見事に実現できたからである。それにしても玉虫色の「色」の色調が少し変わっただけなのか、それとも「国際共同治験前の日本人第Ⅰ相が原則不要」となったのだから大きな変化なのか、どちらにしても密室での相談にかなりの部分が委ねられよう。少なくとも希少疾病用医薬品や小児用医薬品については、明確になったのだろうが、「リスクべース」には今後気を付けていくべきだろう。また、やはり東アジアの他国(中国・韓国・台湾)の動向にはほぼ関心が向けられていない。それでも科学的に十分な資料や議論なし
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