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臨床研究と患者の人権

第7シリーズ⑥ 臨床研究の不祥事はなぜなくならないか

ジャーナリスト 出河雅彦

2023年10月15日号

 生命倫理研究者、橳島次郎氏との対談の第6回では、橳島氏らが20年前に発表した「研究対象者保護法要綱試案」の作成経緯と内容について話してもらう。 橳島氏(本人提供) 出河 なぜ日本で法律による臨床研究の管理ができないのかというテーマについてもう少し踏み込んで考えてみたいと思います。橳島さんは2003年に「研究対象者保護法要綱試案」を弁護士の光石忠敬さん、栗原千絵子さん(当時・臨床評価コントローラー委員会)と共同でまとめ、雑誌『臨床評価』に論文として発表されましたね。これはどういう経緯でまとめられたものですか。 橳島 臨床研究を包括的に管理する法律をどこもつくらないなら自分たちでつくってみせようと、日本での議論を進めるために提案したのです。  医薬品の承認申請のために企業の責任で実施する...  生命倫理研究者、橳島次郎氏との対談の第6回では、橳島氏らが20年前に発表した「研究対象者保護法要綱試案」の作成経緯と内容について話してもらう。 橳島氏(本人提供) 出河 なぜ日本で法律による臨床研究の管理ができないのかというテーマについてもう少し踏み込んで考えてみたいと思います。橳島さんは2003年に「研究対象者保護法要綱試案」を弁護士の光石忠敬さん、栗原千絵子さん(当時・臨床評価コントローラー委員会)と共同でまとめ、雑誌『臨床評価』に論文として発表されましたね。これはどういう経緯でまとめられたものですか。 橳島 臨床研究を包括的に管理する法律をどこもつくらないなら自分たちでつくってみせようと、日本での議論を進めるために提案したのです。  医薬品の承認申請のために企業の責任で実施する臨床

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