現場が望む社会保障制度
流行する「地域の実情」という言葉の実情は?
第102回
ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳
2023年11月1日号
最近、医療・介護で多用されている「バズワード」(専門的に聞こえるが中身が曖昧な言葉)がある。それは「地域の実情」である。これからの人口動態とか、医療・介護サービスの地域偏在などを踏まえると、国一律の対策では困難なため、「地域の実情」に応じた体制整備が求められるという判断だ。
この意見に筆者は強く賛同しているものの、厚生労働省の審議会資料を見ていると、濫用されている印象も受ける。さらに、この言葉を使うことで、自治体に判断を「丸投げ」し、一種の「思考停止」に陥っているのではないかという懸念も持っている。今回から2回シリーズで「地域の実情」という言葉の内実と論点を深掘りしたい。
最近、医療・介護で多用されている「バズワード」(専門的に聞こえるが中身が曖昧な言葉)がある。それは「地域の実情」である。これからの人口動態とか、医療・介護サービスの地域偏在などを踏まえると、国一律の対策では困難なため、「地域の実情」に応じた体制整備が求められるという判断だ。
この意見に筆者は強く賛同しているものの、厚生労働省の審議会資料を見ていると、濫用されている印象も受ける。さらに、この言葉を使うことで、自治体に判断を「丸投げ」し、一種の「思考停止」に陥っているのではないかという懸念も持っている。今回から2回シリーズで「地域の実情」という言葉の内実と論点を深掘りしたい。
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