看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
医療の「変革」とは
第75回 患者にとっては邪魔な「超日本的」管理者たち②
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2023年11月1日号
10月1日号でもお伝えしたが、欧州に滞在し、ようやく帰ってきたところだ。といっても9月からずっと滞在していたわけではない。1度戻ってきて、また行ったのだった。今回は10数年か振りの出張ではない渡欧だった。Tのお伴だ。
Tは前回からこの連載に登場している私の後天的二卵性双生児とも言えるほど、家族と同等に大事な親友である。1年前に運悪く、事故で頸髄(C4-5)の損傷を負って、四肢麻痺となってしまった。
Tは長い入院生活からやっと解放されて人間らしい生活を取り戻した。食べたいものを食べ、会いたい人にコンタクトをとるという「当たり前」の生活である。病気をすると健康の大事さを思い知るというけれど、それは再び健康になった人の話だ。Tのようにずっと障がいが続く人にとっては、当たり前の生活をどの程度送れるようになるのかが、最大の懸案事項だ。...
10月1日号でもお伝えしたが、欧州に滞在し、ようやく帰ってきたところだ。といっても9月からずっと滞在していたわけではない。1度戻ってきて、また行ったのだった。今回は10数年か振りの出張ではない渡欧だった。Tのお伴だ。
Tは前回からこの連載に登場している私の後天的二卵性双生児とも言えるほど、家族と同等に大事な親友である。1年前に運悪く、事故で頸髄(C4-5)の損傷を負って、四肢麻痺となってしまった。
Tは長い入院生活からやっと解放されて人間らしい生活を取り戻した。食べたいものを食べ、会いたい人にコンタクトをとるという「当たり前」の生活である。病気をすると健康の大事さを思い知るというけれど、それは再び健康になった人の話だ。Tのようにずっと障がいが続く人にとっては、当たり前の生活をどの程度送れるようになるのかが、最大の懸案事項だ。どん
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