医薬経済オンライン

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読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

がん医療の本当の〝価値”を探る

第229回

大西一幸

2023年11月15日号

誰も考えようとしなかった癌の医療経済 國頭英夫 田中司朗監修 中外医学社/2023年7月刊  今年7〜8月にかけて実施された内閣府の「がん対策に関する世論調査」の結果概要が10月に公表された。がんの緩和ケアの開始時期について、「がんと診断された時から」が49.7%で、「がん治療が始まった時から」25.5%、「がんが治る見込みがなくなった時から」が22.0%だった。この調査は、13年から始まって6回目だが、「がんと診断された時から」との回答は13年には58.3%だった。この10年で10ポイント近く減り、今年は5割を切ったことになる。  このことは何を意味しているのだろうか。内閣府は、調査に際して緩和ケアの定義を「体の痛みをやわらげる」から、前回19年調査では「体と心の痛みをやわらげる」に変えたと説明しているが、注意点として示... 誰も考えようとしなかった癌の医療経済 國頭英夫 田中司朗監修 中外医学社/2023年7月刊  今年7〜8月にかけて実施された内閣府の「がん対策に関する世論調査」の結果概要が10月に公表された。がんの緩和ケアの開始時期について、「がんと診断された時から」が49.7%で、「がん治療が始まった時から」25.5%、「がんが治る見込みがなくなった時から」が22.0%だった。この調査は、13年から始まって6回目だが、「がんと診断された時から」との回答は13年には58.3%だった。この10年で10ポイント近く減り、今年は5割を切ったことになる。  このことは何を意味しているのだろうか。内閣府は、調査に際して緩和ケアの定義を「体の痛みをやわらげる」から、前回19年調査では「体と心の痛みをやわらげる」に変えたと説明しているが、注意点として示し

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