医薬経済オンライン

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健康保険はじめて物語

被保険者証のはじめて

第1回

フリーライター・早川幸子

2023年12月1日号

「いつでも、どこでも、だれでも」。この標語のとおり、現在の日本では、健康保険証1枚あれば、医療費の一部を負担するだけで、誰でも、全国どこの医療機関でも必要な医療を受けられる。だが、約60年前までは、公的な医療保険の適用対象になっていない人が、人口の3分の1に及んでいた。健康保険の網の目からこぼれ落ちた人々は、無保険ゆえに医療へのアクセスが閉ざされ、なかなか病気やケガが治らない。その結果、仕事に就けなくなり、貧困に陥るという悪循環が繰り返されていたのだ。  今でこそ、健康保険は、あるのが当たり前の空気のような存在だが、一朝一夕に「いつでも、どこでも、だれでも」の医療制度が実現したわけではない。日本の健康保険は、どのような道を歩み、現在の制度に行きついたのか。  この連載では、健康保険にまつわる「はじめて」を紐解くことで、現... 「いつでも、どこでも、だれでも」。この標語のとおり、現在の日本では、健康保険証1枚あれば、医療費の一部を負担するだけで、誰でも、全国どこの医療機関でも必要な医療を受けられる。だが、約60年前までは、公的な医療保険の適用対象になっていない人が、人口の3分の1に及んでいた。健康保険の網の目からこぼれ落ちた人々は、無保険ゆえに医療へのアクセスが閉ざされ、なかなか病気やケガが治らない。その結果、仕事に就けなくなり、貧困に陥るという悪循環が繰り返されていたのだ。  今でこそ、健康保険は、あるのが当たり前の空気のような存在だが、一朝一夕に「いつでも、どこでも、だれでも」の医療制度が実現したわけではない。日本の健康保険は、どのような道を歩み、現在の制度に行きついたのか。  この連載では、健康保険にまつわる「はじめて」を紐解くことで、現在

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