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沢井製薬に与えられた「不名誉な称号」

行政処分初の「総責変更命令」は厚労省の焦りか

2024年1月1日号

 伝家の宝刀を抜いたといったところか。厚生労働省は12月22日、沢井製薬(本社・大阪府)に対して「総括製造販売責任者」(総責)の変更を命じる行政処分を下した。同社が九州工場(福岡県、写真)で製造した胃潰瘍治療薬「テプレノンカプセル50㎎『サワイ』」で、不正な品質試験を行っていたとし、医薬品医療機器等法に違反すると判断した。総責の変更命令は、製薬企業では初の出来事で、厚労省の激怒ぶりがうかがえる。  総責は製品の品質管理と製造販売後安全管理の総括的な責任者で、とくに医薬品では原則的に薬剤師であることが要件となる。製薬企業では主に役員クラスが総責の立場にある。厚労省の変更命令は、企業の自由な経済活動に介入してでも、改善を図らなければ膿を出しきれないと判断したことを示す。総責を任されている役員としては、それ以上の出世は望めな...  伝家の宝刀を抜いたといったところか。厚生労働省は12月22日、沢井製薬(本社・大阪府)に対して「総括製造販売責任者」(総責)の変更を命じる行政処分を下した。同社が九州工場(福岡県、写真)で製造した胃潰瘍治療薬「テプレノンカプセル50㎎『サワイ』」で、不正な品質試験を行っていたとし、医薬品医療機器等法に違反すると判断した。総責の変更命令は、製薬企業では初の出来事で、厚労省の激怒ぶりがうかがえる。  総責は製品の品質管理と製造販売後安全管理の総括的な責任者で、とくに医薬品では原則的に薬剤師であることが要件となる。製薬企業では主に役員クラスが総責の立場にある。厚労省の変更命令は、企業の自由な経済活動に介入してでも、改善を図らなければ膿を出しきれないと判断したことを示す。総責を任されている役員としては、それ以上の出世は望めないど

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