医薬経済オンライン

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風見鶏・岸田首相の「玉虫色改定」

診療報酬本体0.88%増にみる政権の機能不全

2024年1月1日号

 01年、首相に就任した小泉純一郎氏は「自民党をぶっ壊す」とアピールし「聖域なき構造改革」を掲げた。国民人気の高さを背景に、社会保障分野へも矢継ぎ早に切り込んだ。  日本医師会の猛反対を押し切り、診療報酬本体(技術料)を初のマイナス改定としたのが02年度(▲1.3%)。一方では「三方一両損」を訴えて、現役世代の医療費窓口負担を2割から3割に引き上げた。  それに続き、本体▲1.36%という過去最大の診療報酬のマイナス改定を断行したのは、06年度のことだ。05年12月、改定率の交渉が大詰めを迎えた頃、小泉首相は安倍晋三官房長官に指示を出した。 「これまでより大きい(引き下げ)方向で調整してくれ」  仕切り役の安倍官房長官に発破をかけつつ、小泉氏は決着直前にもそれを念押ししたという。当時、官邸内にいた厚労省ОBが述懐する...  01年、首相に就任した小泉純一郎氏は「自民党をぶっ壊す」とアピールし「聖域なき構造改革」を掲げた。国民人気の高さを背景に、社会保障分野へも矢継ぎ早に切り込んだ。  日本医師会の猛反対を押し切り、診療報酬本体(技術料)を初のマイナス改定としたのが02年度(▲1.3%)。一方では「三方一両損」を訴えて、現役世代の医療費窓口負担を2割から3割に引き上げた。  それに続き、本体▲1.36%という過去最大の診療報酬のマイナス改定を断行したのは、06年度のことだ。05年12月、改定率の交渉が大詰めを迎えた頃、小泉首相は安倍晋三官房長官に指示を出した。 「これまでより大きい(引き下げ)方向で調整してくれ」  仕切り役の安倍官房長官に発破をかけつつ、小泉氏は決着直前にもそれを念押ししたという。当時、官邸内にいた厚労省ОBが述懐する。

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