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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡②提訴会見(上)

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年1月1日号

 2018年8月1日午後1時20分過ぎ、大津市の滋賀県教育会館1階の会議室で記者会見が始まった。この日、滋賀医科大学医学部附属病院で前立腺がん治療を受けた患者と患者の遺族、合わせて4人が同大医学部泌尿器科学講座の河内明宏教授と同講座准教授(病院教授)の成田充弘医師に損害賠償を求める訴えを大津地裁に起こした。会見は原告代理人の弁護士が提訴について説明するために開いたものだった。  会見の冒頭、弁護団長の井戸謙一弁護士が提訴の理由を説明した。井戸弁護士はまず、近年、中高年男性に増えている前立腺がんの治療のひとつである小線源治療について以下のように説明した。 説明義務違反訴訟について会見する原告弁護団と患者会 ①転移していない前立腺がんの治療法としては、主に、前立腺全摘出術、放射線外照射療法、放射線組織内照...  2018年8月1日午後1時20分過ぎ、大津市の滋賀県教育会館1階の会議室で記者会見が始まった。この日、滋賀医科大学医学部附属病院で前立腺がん治療を受けた患者と患者の遺族、合わせて4人が同大医学部泌尿器科学講座の河内明宏教授と同講座准教授(病院教授)の成田充弘医師に損害賠償を求める訴えを大津地裁に起こした。会見は原告代理人の弁護士が提訴について説明するために開いたものだった。  会見の冒頭、弁護団長の井戸謙一弁護士が提訴の理由を説明した。井戸弁護士はまず、近年、中高年男性に増えている前立腺がんの治療のひとつである小線源治療について以下のように説明した。 説明義務違反訴訟について会見する原告弁護団と患者会 ①転移していない前立腺がんの治療法としては、主に、前立腺全摘出術、放射線外照射療法、放射線組織内照射療

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