眺望 医薬街道
第5次「がん研究10ヵ年戦略」がスタート
近藤正觀
2024年1月15日号
政府は23年12月25日、24年度から始める「新たながん研究戦略」を公表した。がん戦略は、1984年に「対がん10ヵ年総合戦略」が定められ、それ以来4回の改定を重ねてきた。今回は第5次戦略となる。
がんは81年より日本の死因第1位を占め、22年には年間約39万人、4人に1人ががんで死亡している。また、19年のがん罹患推計は年間100万人とされており、2人に1人はがんに罹患する時代となった。年代別に見た場合、小児の死亡の約10%、20歳から64歳までの死因の36%ががんである。一方、国立がん研究センターは23年3月16日、10年にがんと診断された患者約34万人の10年生存率が53.3%だったと発表した。研究班による前回の10年生存率は60.2%なので生存率が低下したと感じるかもしれないが、今回からは国際的標準に則り、純粋にがんが死因となる場合を想定した「純生存率」(ネット・サバイバル...
政府は23年12月25日、24年度から始める「新たながん研究戦略」を公表した。がん戦略は、1984年に「対がん10ヵ年総合戦略」が定められ、それ以来4回の改定を重ねてきた。今回は第5次戦略となる。
がんは81年より日本の死因第1位を占め、22年には年間約39万人、4人に1人ががんで死亡している。また、19年のがん罹患推計は年間100万人とされており、2人に1人はがんに罹患する時代となった。年代別に見た場合、小児の死亡の約10%、20歳から64歳までの死因の36%ががんである。一方、国立がん研究センターは23年3月16日、10年にがんと診断された患者約34万人の10年生存率が53.3%だったと発表した。研究班による前回の10年生存率は60.2%なので生存率が低下したと感じるかもしれないが、今回からは国際的標準に則り、純粋にがんが死因となる場合を想定した「純生存率」(ネット・サバイバル)を
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