読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー
うつ病早期発見につなぐ疲労研究
第233回
大西一幸
2024年1月15日号
疲労とはなにかすべてはウイルスが知っていた近藤一博講談社BLUE BACKS2023年12月刊 医療・医薬系専門紙のデスクだった頃、部下の記者のひとりが「疲れた、疲れた」を口癖にしていた。すでにフレックスタイム制を導入していたが、昼前に出勤してきても、記者クラブに直行していても電話口で「疲れた」と言う。おまけにいつも不機嫌な表情をしている。ところが、この男、異常なほどのおしゃべりで、のべつ幕なしにしゃべり、その間に「疲れたぁ」を挟み込む。当然、周囲の評判はあまり芳しくはなかったが、後輩の面倒見は意外に良く、上司への態度も悪くはなかった。 1度だけ不機嫌に「疲れた」を連発するなと、きつく叱ったことがある。そのときも頭をかいて反省の意思を素直に示したが、今ならパワハラだったかもしれないと、長い時が過ぎてからこちらも反省している。とくに今回の読書後は、彼は「疲...
疲労とはなにかすべてはウイルスが知っていた近藤一博講談社BLUE BACKS2023年12月刊 医療・医薬系専門紙のデスクだった頃、部下の記者のひとりが「疲れた、疲れた」を口癖にしていた。すでにフレックスタイム制を導入していたが、昼前に出勤してきても、記者クラブに直行していても電話口で「疲れた」と言う。おまけにいつも不機嫌な表情をしている。ところが、この男、異常なほどのおしゃべりで、のべつ幕なしにしゃべり、その間に「疲れたぁ」を挟み込む。当然、周囲の評判はあまり芳しくはなかったが、後輩の面倒見は意外に良く、上司への態度も悪くはなかった。 1度だけ不機嫌に「疲れた」を連発するなと、きつく叱ったことがある。そのときも頭をかいて反省の意思を素直に示したが、今ならパワハラだったかもしれないと、長い時が過ぎてからこちらも反省している。とくに今回の読書後は、彼は「疲労
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