看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
「いのち」を真面目に考えたことある人ない人
第78回 倫理観が欠如する臨床現場とは
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2024年2月1日号
能登半島地震の被害が徐々にわかってきた。日本という国で良かったなぁと思うのは、災害時に「何かできることはないか」と、皆が思いを馳せ、その支援を拒む人はおそらくいないことだ。私自身も、いろんな支援者に「何かできることがあれば」と志願していたところだ。
そうしたら、避難所の状況が非常に良くないとのことで、できる範囲で研究者同士がつながって支援を始めている。
災害に関して、惨劇を自分のことのように考えて、動いたり、心を寄せたりできることはすごいことだと思う。それは不可抗力で亡くなってしまったり、突然住む家がなくなったり、生活が一変してしまった人への共感なのか。こういう風に人の立場に立てる人が多いなかで、人が死んでいく、人の生活が変わっていくということに何の疑問も持たない、何なら自分がその原因の一端になっているのに、...
能登半島地震の被害が徐々にわかってきた。日本という国で良かったなぁと思うのは、災害時に「何かできることはないか」と、皆が思いを馳せ、その支援を拒む人はおそらくいないことだ。私自身も、いろんな支援者に「何かできることがあれば」と志願していたところだ。
そうしたら、避難所の状況が非常に良くないとのことで、できる範囲で研究者同士がつながって支援を始めている。
災害に関して、惨劇を自分のことのように考えて、動いたり、心を寄せたりできることはすごいことだと思う。それは不可抗力で亡くなってしまったり、突然住む家がなくなったり、生活が一変してしまった人への共感なのか。こういう風に人の立場に立てる人が多いなかで、人が死んでいく、人の生活が変わっていくということに何の疑問も持たない、何なら自分がその原因の一端になっているのに、その
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