医薬経済オンライン

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家計簿目線の医療経済 コスパ患者学

ダーブロック:安全性まで考えるとコスパは「?」

第38回

黒澤 恵

2024年2月15日号

 薬剤の費用対効果(コスパ)を治療効率と薬剤費から考える本連載、今回は腎性貧血治療に用いられるHIF―PH阻害剤「ダーブロック」(ダプロデュスタット)を取り上げる。20年の上市以来売上げは順調に伸びており、23年の売上げは99億円に達している。  従来用いられてきた赤血球造血刺激因子(ESA)製剤と異なり経口摂取が可能な点が大きな利点とされる。  さてこれら薬剤が用いられる慢性腎臓病(CKD)の腎性貧血だが、治療目標は何だろうか。「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」には明記されていない。「CKD患者の貧血を是正することにより、心機能の改善が認められるほか、運動耐容能が向上し、QOLも改善するため有益であると考えられる」と記されている程度だ。ということは「心機能」「QOL」「運動耐容能」の改善が目的と考えて良いのだろうか(そもそもこの...  薬剤の費用対効果(コスパ)を治療効率と薬剤費から考える本連載、今回は腎性貧血治療に用いられるHIF―PH阻害剤「ダーブロック」(ダプロデュスタット)を取り上げる。20年の上市以来売上げは順調に伸びており、23年の売上げは99億円に達している。  従来用いられてきた赤血球造血刺激因子(ESA)製剤と異なり経口摂取が可能な点が大きな利点とされる。  さてこれら薬剤が用いられる慢性腎臓病(CKD)の腎性貧血だが、治療目標は何だろうか。「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」には明記されていない。「CKD患者の貧血を是正することにより、心機能の改善が認められるほか、運動耐容能が向上し、QOLも改善するため有益であると考えられる」と記されている程度だ。ということは「心機能」「QOL」「運動耐容能」の改善が目的と考えて良いのだろうか(そもそもこのガイ

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