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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡⑥治療阻止

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年3月1日号

滋賀医科大学医学部附属病院  2015年1月、滋賀医科大学に日本メジフィジックス(NMP)の寄付で前立腺癌小線源治療学講座が開設された。岡本圭生医師が特任教授に就任した。前回2月15日号で述べたように、寄付講座の開設直前、岡本医師は泌尿器科学講座の河内明宏教授から、滋賀医大病院で生検を受けて小線源治療を希望する患者については泌尿器科の医師が治療すると告げられた。  泌尿器科で小線源治療を担当することになったのは、講座准教授(病院教授)の成田充弘医師だった。成田医師には小線源治療の経験がなく、岡本医師の指導を受ける必要があった。だが、成田医師は自分が担当する患者を岡本医師に診察してもらって治療の適応を判断する機会を1人の患者を除いて設けず、施術に関する指導も受けることがほとんどなかった。これらの事実は、岡本医師の治療を受けた... 滋賀医科大学医学部附属病院  2015年1月、滋賀医科大学に日本メジフィジックス(NMP)の寄付で前立腺癌小線源治療学講座が開設された。岡本圭生医師が特任教授に就任した。前回2月15日号で述べたように、寄付講座の開設直前、岡本医師は泌尿器科学講座の河内明宏教授から、滋賀医大病院で生検を受けて小線源治療を希望する患者については泌尿器科の医師が治療すると告げられた。  泌尿器科で小線源治療を担当することになったのは、講座准教授(病院教授)の成田充弘医師だった。成田医師には小線源治療の経験がなく、岡本医師の指導を受ける必要があった。だが、成田医師は自分が担当する患者を岡本医師に診察してもらって治療の適応を判断する機会を1人の患者を除いて設けず、施術に関する指導も受けることがほとんどなかった。これらの事実は、岡本医師の治療を受けた患者

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