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医工連携

血液除去不要で髪の太さの内視鏡

医工連携の実践者111 若山俊隆 埼玉医科大学教授

2024年3月15日号

 心臓冠動脈や脳などの血管内治療(カテーテルインターベンション)を安全かつ確実に実施するために欠かせないのが、血管内をイメージングするデバイスだ。主に光学式の血管内視鏡と光コヒーレンストモグラフィ(OCT)、あるいは血管内超音波(IVUS)が用いられており、それぞれ一長一短だ。  光学式の2種類は分解能が10㎛程度と高いものの、血液中の赤血球で光が散乱するため、画像を得るには筒先端から透明な溶液(生理食塩水やデキストラン輸液)を噴出(フラッシュ)させて撮像対象との間の血液を除去する必要がある。筒先端から撮像対象までの距離は数mmが限界だ。またフラッシュを細い血管で行うと血管内腔の圧力が急激に上昇して危険なため、細い血管内では使えない。一方の超音波は、血液による光の散乱の影響は受けないものの、分解能が1~2ケタ低いことや計測装置を細くしづらい...  心臓冠動脈や脳などの血管内治療(カテーテルインターベンション)を安全かつ確実に実施するために欠かせないのが、血管内をイメージングするデバイスだ。主に光学式の血管内視鏡と光コヒーレンストモグラフィ(OCT)、あるいは血管内超音波(IVUS)が用いられており、それぞれ一長一短だ。  光学式の2種類は分解能が10㎛程度と高いものの、血液中の赤血球で光が散乱するため、画像を得るには筒先端から透明な溶液(生理食塩水やデキストラン輸液)を噴出(フラッシュ)させて撮像対象との間の血液を除去する必要がある。筒先端から撮像対象までの距離は数mmが限界だ。またフラッシュを細い血管で行うと血管内腔の圧力が急激に上昇して危険なため、細い血管内では使えない。一方の超音波は、血液による光の散乱の影響は受けないものの、分解能が1~2ケタ低いことや計測装置を細くしづらいこ

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