明日への警鐘「苦悩する介護者たち」ー介護保険制度の空白地帯に苦しむ現実ー
経産省、働くケアラー支援と保険外サービス振興の取り組み
最終回 企業のマネジメント層にどう働きかけていくかが課題に
熊田梨恵
2024年3月15日号
本連載はこれまで24年度の介護報酬改定を控え、日本の介護保険制度でほぼ見落とされている介護者(ケアラー)への支援と、ケアラーの置かれた厳しい現状をお伝えしてきた。
日本のケアラーを取り巻く状況は、老老介護、高齢者の貧困、介護を担う就職氷河期世代の所得格差、ヤングケアラー(家族にケアを要する18歳未満の子ども)など、構造的な問題を抱えている。そうしたなかで、介護保険でサポートされていない家族の心理ケアがすっぽり抜け落ちていることが、この連載で浮き彫りになった。とくに、認知症などが進行することで本人の病状や振る舞いが大きく変わる病気の場合は、家族の負担感は大きく、家族が本人に対して感情表出が激しくなる「高EE」(Expressed Emotion)と呼ばれる状態になると、本人の病気を悪化させる要因になることもわかってきた。
ケアラーには...
本連載はこれまで24年度の介護報酬改定を控え、日本の介護保険制度でほぼ見落とされている介護者(ケアラー)への支援と、ケアラーの置かれた厳しい現状をお伝えしてきた。
日本のケアラーを取り巻く状況は、老老介護、高齢者の貧困、介護を担う就職氷河期世代の所得格差、ヤングケアラー(家族にケアを要する18歳未満の子ども)など、構造的な問題を抱えている。そうしたなかで、介護保険でサポートされていない家族の心理ケアがすっぽり抜け落ちていることが、この連載で浮き彫りになった。とくに、認知症などが進行することで本人の病状や振る舞いが大きく変わる病気の場合は、家族の負担感は大きく、家族が本人に対して感情表出が激しくなる「高EE」(Expressed Emotion)と呼ばれる状態になると、本人の病気を悪化させる要因になることもわかってきた。
ケアラーには仕
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