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再発非小細胞肺がんへのオプジーボ:1年後には半数が死亡

第40回

黒澤 恵

2024年3月15日号

 薬剤費と治療効果から費用対効果(コスパ)を考える本連載、今回は免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(ニボルマブ)を取り上げる。IQVIAの調査では、23年売上げは国内最高の1661億8100万円だ。ではこの薬を使うと、どれほど予後は改善されるのか。今回は再発非小細胞肺がん(非扁平上皮がん)の二次治療で考えてみたい。素材は無作為化試験「CheckMate-057」である[NEJM. 2015;373:1627]。  対象はプラチナ製剤による治療後に再発したステージⅢB・Ⅳの582例。ニボルマブ群とドセタキセル群に無作為化された。その結果、1年間の死亡リスクはニボルマブ群で相対的に27%減少した。一見良好な結果にも映る。  しかしその実態はどうか。1年死亡率そのものは、ニボルマブ群で49%。すなわちほぼ2人に1人が死亡していた。ドセタキセルと比べたNNT(1例で治療効果を確認す...  薬剤費と治療効果から費用対効果(コスパ)を考える本連載、今回は免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」(ニボルマブ)を取り上げる。IQVIAの調査では、23年売上げは国内最高の1661億8100万円だ。ではこの薬を使うと、どれほど予後は改善されるのか。今回は再発非小細胞肺がん(非扁平上皮がん)の二次治療で考えてみたい。素材は無作為化試験「CheckMate-057」である[NEJM. 2015;373:1627]。  対象はプラチナ製剤による治療後に再発したステージⅢB・Ⅳの582例。ニボルマブ群とドセタキセル群に無作為化された。その結果、1年間の死亡リスクはニボルマブ群で相対的に27%減少した。一見良好な結果にも映る。  しかしその実態はどうか。1年死亡率そのものは、ニボルマブ群で49%。すなわちほぼ2人に1人が死亡していた。ドセタキセルと比べたNNT(1例で治療効果を確認する

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