医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

医工連携

細胞死起こす凝集を低分子で制御

医工連携の実践者112 松沢厚 東北大学教授

2024年4月1日号

 アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、現代人に増え続けている神経変性疾患は、平たく言えば神経細胞が死ぬことによって起こる。細胞が死ぬと聞いてアポトーシスかネクローシスのどちらかを想起する読者も多いと思うが、最近では2つを両極端として、さまざまな流れの細胞死が存在するとわかってきた。  そして、アミロイドβやα―シヌクレインなど神経変性疾患の引き金になると目されているタンパク質凝集体は、酸化ストレスを通じて「パータナトス」というタイプのプログラム細胞死を誘導することも確かめられている。つまり、パータナトスのメカニズムを解明し途中で止めることができたなら、神経変性疾患の予防や治療につながる可能性も考えられる。  そんななか、2月の『Cell Death Discovery』誌に、パータナトスの直接的な引き金となるタ...  アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、現代人に増え続けている神経変性疾患は、平たく言えば神経細胞が死ぬことによって起こる。細胞が死ぬと聞いてアポトーシスかネクローシスのどちらかを想起する読者も多いと思うが、最近では2つを両極端として、さまざまな流れの細胞死が存在するとわかってきた。  そして、アミロイドβやα―シヌクレインなど神経変性疾患の引き金になると目されているタンパク質凝集体は、酸化ストレスを通じて「パータナトス」というタイプのプログラム細胞死を誘導することも確かめられている。つまり、パータナトスのメカニズムを解明し途中で止めることができたなら、神経変性疾患の予防や治療につながる可能性も考えられる。  そんななか、2月の『Cell Death Discovery』誌に、パータナトスの直接的な引き金となるタンパ

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence