医薬経済オンライン

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上昌広の日本医療の診立て

スギ花粉症対策で露呈するか厚労省の不合理

第43回 政府の増産要請に応える製薬企業に待ち受ける仕打ち

医療ガバナンス研究所理事長

2024年4月1日号

 スギ花粉症が猛威を振るっている。例年2月から患者が増え始め、大型連休頃まで続く。今回は、日本のスギ花粉症対策から薬価のあり方について論じたい。  私は血液内科医だ。国立がん研究センター中央病院や虎の門病院などで骨髄移植に従事してきた。05年に東京大学医科学研究所に異動した後は、埼玉県の行田総合病院で外来診療を始めたが、受診者の多くは血液疾患(主に骨髄異形成症候群)、高血圧、高脂血症などの慢性疾患を抱えた高齢者だ。花粉症患者の診療経験は少なかった。  私が花粉症の深刻さを実感したのは、16年4月だ。同年3月に東京大学医科学研究所の研究室を閉鎖し、港区に医療ガバナンス研究所を立ち上げた。同時に、我われのグループで、JR新宿駅の近接する複合施設「NEWoMan新宿」(いわゆる駅ナカ)にナビタスクリニック新宿を開業し、私も診療を始めた。...  スギ花粉症が猛威を振るっている。例年2月から患者が増え始め、大型連休頃まで続く。今回は、日本のスギ花粉症対策から薬価のあり方について論じたい。  私は血液内科医だ。国立がん研究センター中央病院や虎の門病院などで骨髄移植に従事してきた。05年に東京大学医科学研究所に異動した後は、埼玉県の行田総合病院で外来診療を始めたが、受診者の多くは血液疾患(主に骨髄異形成症候群)、高血圧、高脂血症などの慢性疾患を抱えた高齢者だ。花粉症患者の診療経験は少なかった。  私が花粉症の深刻さを実感したのは、16年4月だ。同年3月に東京大学医科学研究所の研究室を閉鎖し、港区に医療ガバナンス研究所を立ち上げた。同時に、我われのグループで、JR新宿駅の近接する複合施設「NEWoMan新宿」(いわゆる駅ナカ)にナビタスクリニック新宿を開業し、私も診療を始めた。立川

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