薬のおカネを議論しよう
抗がん剤の効果と収益の関係性
第110回
医療ガバナンス研究所医師 谷本哲也
2024年4月1日号
抗がん剤市場の拡大は凄まじいものがある。世界市場は20年に1670億ドルになっていたが、25年にはさらに2690億ドルまで急成長するとの予測もある。さまざまな新規薬剤が次々に開発されていることは患者にとって福音となりそうだが、一方で、これだけの巨費に見合う効果が得られているのか、当然疑問は生じてくるだろう。
そのような疑問について分析した論文が、英国医師会誌で2月28日に発表されたので紹介したい。研究を行ったのは、オランダのユトレヒト大学の研究者で、95年から20年の間に欧州医薬品庁(EMA)によって承認された抗がん剤とその効能効果が対象になった。
医療技術評価機関や専門学会の複数の評価組織の発表に基づいて、抗がん剤の効果が4段階(効果大/まずまず/少しだけ/効果なし・評価不能)にレーティングされた。さらに、公表されている財務報告か...
抗がん剤市場の拡大は凄まじいものがある。世界市場は20年に1670億ドルになっていたが、25年にはさらに2690億ドルまで急成長するとの予測もある。さまざまな新規薬剤が次々に開発されていることは患者にとって福音となりそうだが、一方で、これだけの巨費に見合う効果が得られているのか、当然疑問は生じてくるだろう。
そのような疑問について分析した論文が、英国医師会誌で2月28日に発表されたので紹介したい。研究を行ったのは、オランダのユトレヒト大学の研究者で、95年から20年の間に欧州医薬品庁(EMA)によって承認された抗がん剤とその効能効果が対象になった。
医療技術評価機関や専門学会の複数の評価組織の発表に基づいて、抗がん剤の効果が4段階(効果大/まずまず/少しだけ/効果なし・評価不能)にレーティングされた。さらに、公表されている財務報告から
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