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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡⑧寄付講座閉鎖へ

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年4月1日号

 前回は、2016年に滋賀医科大学前立腺癌小線源治療学講座の岡本圭生特任教授の治療を受けた患者が、それまで受診していた同大学医学部附属病院泌尿器科の対応に疑問や不信感を抱いて病院側に説明を求めたことや、「医療被害者救済の会」(以下、「救済の会」と言う)が設立された経緯を紹介した。今回は、こうした患者らの行動の広がりを警戒した滋賀医大が寄付講座である前立腺癌小線源治療学講座を閉鎖する方針を打ち出すまでの動きを見ていくことにする。  連載第5回で述べたように、この寄付講座は、小線源治療に用いるチタン製シード線源を輸入販売している日本メジフィジックス(NMP)の寄付(年間2000万円)によって開設された。講座の目的は、「高度な前立腺癌小線源療法の普及・教育・研究」だった。開設時、講座の設置期間は15年1月1日~17年12月31日だったが、開設期間が終了す...  前回は、2016年に滋賀医科大学前立腺癌小線源治療学講座の岡本圭生特任教授の治療を受けた患者が、それまで受診していた同大学医学部附属病院泌尿器科の対応に疑問や不信感を抱いて病院側に説明を求めたことや、「医療被害者救済の会」(以下、「救済の会」と言う)が設立された経緯を紹介した。今回は、こうした患者らの行動の広がりを警戒した滋賀医大が寄付講座である前立腺癌小線源治療学講座を閉鎖する方針を打ち出すまでの動きを見ていくことにする。  連載第5回で述べたように、この寄付講座は、小線源治療に用いるチタン製シード線源を輸入販売している日本メジフィジックス(NMP)の寄付(年間2000万円)によって開設された。講座の目的は、「高度な前立腺癌小線源療法の普及・教育・研究」だった。開設時、講座の設置期間は15年1月1日~17年12月31日だったが、開設期間が終了する1

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