眺望 医薬街道
最も安易で矛盾する診療体制の縮小
近藤正觀
2024年4月1日号
24年4月から、勤務医の時間外労働の上限規制が始まる。勤務医も労働者として労働基準法が適用され、1日からは原則年間960時間が上限となる(A水準)。以前から勤務医の過酷な勤務体制は問題視されていた。年間3000時間も時間外労働する医師も散見されたことから、医師の健康確保に問題ありとされ、厚生労働省は22年に「医師労働時間短縮計画作成ガイドライン」を公表し、医療機関が活用するよう要請していた。
政府は「医師不足」に応えるべく08年から医学部に医師養成の目的で「地域枠」を設けて毎年3500人から4000人の増員を図ってきたが、不足の状況は変わっていない。医師については35年までには不足が解消すると楽観視しているようだ。日本の医療制度は、いつ、どこにいても、必要な医療が受けられることが建前だ。しかし、この医療が、医師の長時間労働に支えられてきたことを知る...
24年4月から、勤務医の時間外労働の上限規制が始まる。勤務医も労働者として労働基準法が適用され、1日からは原則年間960時間が上限となる(A水準)。以前から勤務医の過酷な勤務体制は問題視されていた。年間3000時間も時間外労働する医師も散見されたことから、医師の健康確保に問題ありとされ、厚生労働省は22年に「医師労働時間短縮計画作成ガイドライン」を公表し、医療機関が活用するよう要請していた。
政府は「医師不足」に応えるべく08年から医学部に医師養成の目的で「地域枠」を設けて毎年3500人から4000人の増員を図ってきたが、不足の状況は変わっていない。医師については35年までには不足が解消すると楽観視しているようだ。日本の医療制度は、いつ、どこにいても、必要な医療が受けられることが建前だ。しかし、この医療が、医師の長時間労働に支えられてきたことを知る人
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