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医工連携

AIでCT被ばくを低減

医工連携の実践者114 臼井桂介 順天堂大学講師

2024年5月1日号

 被写体の周囲からグルグルとX線を照射していき、透過して反対側のセンサーまで届いた信号から得られた情報をコンピュータ処理することによって、輪切り画像として表示するコンピュータ断層撮影(CT)は、多くの臓器疾患の臨床診断に欠くことのできないものとなっている。ただし原理上、被ばく線量は大きくなりがちで、確率論的な発がんリスクを抑えるため、CTスキャンの濫用には警鐘が鳴らされている。  連続的に照射されるX線を間欠的に照射すれば被ばく線量は下げられるが、その場合には情報不足から画像に欠落やノイズが増えてしまって、病巣見落としなどにつながりかねないという。  その足りない情報をAIの深層学習で補って描像させられるのではないかと検証し、「条件付き敵対生成ネットワーク」(CGAN)という学習モデルを使えば、診断用途は難しいにしても、放射線...  被写体の周囲からグルグルとX線を照射していき、透過して反対側のセンサーまで届いた信号から得られた情報をコンピュータ処理することによって、輪切り画像として表示するコンピュータ断層撮影(CT)は、多くの臓器疾患の臨床診断に欠くことのできないものとなっている。ただし原理上、被ばく線量は大きくなりがちで、確率論的な発がんリスクを抑えるため、CTスキャンの濫用には警鐘が鳴らされている。  連続的に照射されるX線を間欠的に照射すれば被ばく線量は下げられるが、その場合には情報不足から画像に欠落やノイズが増えてしまって、病巣見落としなどにつながりかねないという。  その足りない情報をAIの深層学習で補って描像させられるのではないかと検証し、「条件付き敵対生成ネットワーク」(CGAN)という学習モデルを使えば、診断用途は難しいにしても、放射線治療

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