「医師の働き方改革」は地域医療にとどめを刺すか
神戸で相次ぐ医療問題と地方の医師不足の現実
神戸市議会議員・元国会議員政策担当秘書 岡田裕二
2024年5月15日号
「自分の娘、息子、兄弟が過労死に追い込まれ、独りで亡くなったのに何ら謝罪もなく、その死が無駄になりそうになったときを想像してください」
23年10月、神戸市議会に陳情に訪れた甲南医療センター医師過労死事件の遺族は、マスコミ各社のカメラが取り囲むなか、口頭陳述の冒頭にそう訴えた。「月207時間の残業を行って、ふらふらのパイロットが飛行機を操縦することなど許されますか」とも。
現在、病院の運営法人と院長に損害賠償を求めた裁判が大阪地裁で行われており、月間の時間外労働が200時間を超えるなどの超過勤務が「労働」だったのか「自己研鑽」だったのかなど、医師が自死に至った経緯が争われている。
時を同じくして発生したのは、神戸徳洲会病院の連続医療事故だ。23年1月以降、循環器内科の医師によるカテーテル治療などを受けた複数の患...
「自分の娘、息子、兄弟が過労死に追い込まれ、独りで亡くなったのに何ら謝罪もなく、その死が無駄になりそうになったときを想像してください」
23年10月、神戸市議会に陳情に訪れた甲南医療センター医師過労死事件の遺族は、マスコミ各社のカメラが取り囲むなか、口頭陳述の冒頭にそう訴えた。「月207時間の残業を行って、ふらふらのパイロットが飛行機を操縦することなど許されますか」とも。
現在、病院の運営法人と院長に損害賠償を求めた裁判が大阪地裁で行われており、月間の時間外労働が200時間を超えるなどの超過勤務が「労働」だったのか「自己研鑽」だったのかなど、医師が自死に至った経緯が争われている。
時を同じくして発生したのは、神戸徳洲会病院の連続医療事故だ。23年1月以降、循環器内科の医師によるカテーテル治療などを受けた複数の患者が
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