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高齢者のがん薬物治療⑦

第132回 DLBCLでは確立したCAR―T療法、対象は

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻  堀玲子

2024年5月15日号

 血液がんである悪性リンパ腫や白血病、多発性骨髄腫の患者も増えているが、多くの製薬企業が分子標的薬をはじめとする各種抗がん剤、CAR―Tなど細胞治療、免疫療法を開発している。今回は悪性リンパ腫と、CAR―T療法について、現状を紹介する。  日本では19年に再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対して、抗CD19 CAR―T療法「キムリア」(チサゲンレクルユーセル)が承認された。それ以降、DLBCLの治療戦略で大きなパラダイムシフトが起きたのは周知のとおりである。現在、キムリア以外の「抗CD19 CAR―T療法」として保険収載(「イエスカルタ」「ブレヤンジ」)されている。医療施設は限られており、キムリアは47施設、イエスカルタは31施設、ブレヤンジは25施設(各社ホームページより)となっている。22年には再発/難治性濾胞性リンパ腫の適応を取得、さらにDLB...  血液がんである悪性リンパ腫や白血病、多発性骨髄腫の患者も増えているが、多くの製薬企業が分子標的薬をはじめとする各種抗がん剤、CAR―Tなど細胞治療、免疫療法を開発している。今回は悪性リンパ腫と、CAR―T療法について、現状を紹介する。  日本では19年に再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対して、抗CD19 CAR―T療法「キムリア」(チサゲンレクルユーセル)が承認された。それ以降、DLBCLの治療戦略で大きなパラダイムシフトが起きたのは周知のとおりである。現在、キムリア以外の「抗CD19 CAR―T療法」として保険収載(「イエスカルタ」「ブレヤンジ」)されている。医療施設は限られており、キムリアは47施設、イエスカルタは31施設、ブレヤンジは25施設(各社ホームページより)となっている。22年には再発/難治性濾胞性リンパ腫の適応を取得、さらにDLBCL

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