医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

家計簿目線の医療経済 コスパ患者学

切除不能胆道がんへのイミフィンジ:1年生存に総額2億円弱

第44回

黒澤 恵

2024年5月15日号

 薬剤費と治療効率から費用対効果(コスパ)を考える本連載、今回は「イミフィンジ」(一般名=デュルバルマブ)を取り上げる。23年売上高は前年比115.5%増の1097億9300万円。がん領域としては「オプジーボ」「キイトルーダ」に次ぐ。IQVIAによれば、胆道がんと肝細胞がんの適応追加を受けて急成長したとされる。そこで「胆道がん」におけるデュルバルマブのコスパを試算してみよう。  コスパ試算に当たっては「奏効した1人にかかる薬剤費」だけでなく「奏効しなかった患者」の薬剤費も「奏効に要したコスト」として計上する。こうすれば1例を救うための薬剤費全体が評価できるためだ。例えば1人の生存を1年、あるいは質調整生存を1.0QALY改善するA剤の薬剤費 を100万円だとする。だがA剤が50人に1人でしか奏効しないのであれば、1人を救うのに必要な薬剤費は「100万円×50」=5000万円と...  薬剤費と治療効率から費用対効果(コスパ)を考える本連載、今回は「イミフィンジ」(一般名=デュルバルマブ)を取り上げる。23年売上高は前年比115.5%増の1097億9300万円。がん領域としては「オプジーボ」「キイトルーダ」に次ぐ。IQVIAによれば、胆道がんと肝細胞がんの適応追加を受けて急成長したとされる。そこで「胆道がん」におけるデュルバルマブのコスパを試算してみよう。  コスパ試算に当たっては「奏効した1人にかかる薬剤費」だけでなく「奏効しなかった患者」の薬剤費も「奏効に要したコスト」として計上する。こうすれば1例を救うための薬剤費全体が評価できるためだ。例えば1人の生存を1年、あるいは質調整生存を1.0QALY改善するA剤の薬剤費 を100万円だとする。だがA剤が50人に1人でしか奏効しないのであれば、1人を救うのに必要な薬剤費は「100万円×50」=5000万円となる

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence