薬価キーワード ざっくり解説!
【特別編その10】費用対効果評価制度の見直し
第40回 価格調整範囲「拡大」は 継続検討
2024年5月15日号
医薬品・医療機器の費用対効果評価制度が始まって5年が経過した。評価中のものも含めて、これまでに約50品目が対象となっている。24年度に制度改革を行った項目のなかで最大の焦点となったのは、引き下げを念頭に置いた「価格調整範囲」の拡大だった(価格引き上げの要件は一部緩和)。
それまで、価格調整範囲は、薬価収載時の有用性系加算部分に限定されてきたが「高額医薬品に対する、より積極的な制度活用」が謳われた。薬価本体部分まで拡大することを視野に入れた議論が繰り広げられ、これに対して、製薬業界は「薬価本体に切り込むことは薬価算定時のイノベーションの否定だ」と猛反発した。
最終的に24年度改革での価格調整範囲拡大は見送られたものの、改革骨子には「レケンビに係る特例的な取扱いも踏まえつつ、次の改定に向けて引き続き議論を行う」との内容が...
医薬品・医療機器の費用対効果評価制度が始まって5年が経過した。評価中のものも含めて、これまでに約50品目が対象となっている。24年度に制度改革を行った項目のなかで最大の焦点となったのは、引き下げを念頭に置いた「価格調整範囲」の拡大だった(価格引き上げの要件は一部緩和)。
それまで、価格調整範囲は、薬価収載時の有用性系加算部分に限定されてきたが「高額医薬品に対する、より積極的な制度活用」が謳われた。薬価本体部分まで拡大することを視野に入れた議論が繰り広げられ、これに対して、製薬業界は「薬価本体に切り込むことは薬価算定時のイノベーションの否定だ」と猛反発した。
最終的に24年度改革での価格調整範囲拡大は見送られたものの、改革骨子には「レケンビに係る特例的な取扱いも踏まえつつ、次の改定に向けて引き続き議論を行う」との内容が盛
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