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高齢者のがん薬物治療⑧

第133回 多発性骨髄腫の現状と課題

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻  堀玲子

2024年6月1日号

 多発性骨髄腫は、すべてのがん罹患率で見ると1%未満という少ない疾患で、推定罹患率は人口10万人中6.0例(男性6.6例、女性5.5例)に過ぎない。造血器腫瘍としても白血病の2分の1、悪性リンパ腫の4分の1程度の罹患率である。  初診時年齢の中央値は男性70歳、女性67歳と高齢者に多く、年齢階級別の罹患率は男女ともに高齢になるほど高い。  国立がん研究センターが運営する公式サイト「がん情報サービス」によると、診断される数は男性が4052人、女性が3539人(19年)。死亡数は男性が2145人、女性が2098人(20年)。5年相対生存率(09〜11年)は男性41.9%、女性43.6%となっている。  社会の高齢化を反映して患者は増加傾向にある。しかも再発を繰り返すため、治癒が難しい疾患である。  年間で新たに発症する多発性骨髄腫患者の37%は75歳以上...  多発性骨髄腫は、すべてのがん罹患率で見ると1%未満という少ない疾患で、推定罹患率は人口10万人中6.0例(男性6.6例、女性5.5例)に過ぎない。造血器腫瘍としても白血病の2分の1、悪性リンパ腫の4分の1程度の罹患率である。  初診時年齢の中央値は男性70歳、女性67歳と高齢者に多く、年齢階級別の罹患率は男女ともに高齢になるほど高い。  国立がん研究センターが運営する公式サイト「がん情報サービス」によると、診断される数は男性が4052人、女性が3539人(19年)。死亡数は男性が2145人、女性が2098人(20年)。5年相対生存率(09〜11年)は男性41.9%、女性43.6%となっている。  社会の高齢化を反映して患者は増加傾向にある。しかも再発を繰り返すため、治癒が難しい疾患である。  年間で新たに発症する多発性骨髄腫患者の37%は75歳以上で

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