働く脊損者<オッサン>
仕事ができる喜び
第03回
株式会社グルメ杵屋 最高デジタル責任者 河上崇陽
2024年6月1日号
今回、仕事について少し書きたい。僕は在宅ワークを基本に、週に1、2回出社している。仕事でまともなアウトプットを出す前提として、僕自身の身体的な不自由さをどう克服するかが肝となる。内勤の事務職にとってパソコンでの文書作成やカウンターパートとのやりとりは当たり前すぎるスキルだ。僕は手指が不自由であるため、文書作成は音声入力による。
AIの進化で優れものとなった音声入力の弱点は、会議や打ち合わせの最中にメモ取りができないことだ。また、周りに考えている内容が筒抜けにもなる。会議中に思いついたアイデアは、必死で記憶するようにして、会議後に隠れて音声メモとして一気に吐き出している。
見落としがちなのは、車椅子に乗っている間、他人の助けがない限りは、背中やお尻、脚を動かすことができないことだ。2時間の会議が終わる頃には、いつもお...
今回、仕事について少し書きたい。僕は在宅ワークを基本に、週に1、2回出社している。仕事でまともなアウトプットを出す前提として、僕自身の身体的な不自由さをどう克服するかが肝となる。内勤の事務職にとってパソコンでの文書作成やカウンターパートとのやりとりは当たり前すぎるスキルだ。僕は手指が不自由であるため、文書作成は音声入力による。
AIの進化で優れものとなった音声入力の弱点は、会議や打ち合わせの最中にメモ取りができないことだ。また、周りに考えている内容が筒抜けにもなる。会議中に思いついたアイデアは、必死で記憶するようにして、会議後に隠れて音声メモとして一気に吐き出している。
見落としがちなのは、車椅子に乗っている間、他人の助けがない限りは、背中やお尻、脚を動かすことができないことだ。2時間の会議が終わる頃には、いつもお尻
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