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生きるために「闘う」

がん患者団体活動の軌跡⑫社会への問題提起

ジャーナリスト 出河雅彦

2024年6月1日号

 前回に続き、「滋賀医科大学前立腺癌小線源治療患者会」(以下、「患者会」)の活動を見ていくことにする。  患者会は行政への要望に先立ち、滋賀県在住のAさんら4人の患者・遺族が滋賀医大泌尿器科学講座の河内明宏教授と成田充弘医師を相手取って起こした損害賠償請求訴訟(以下、「説明義務違反訴訟」)の記者会見で、広く社会に支援を呼びかけて、岡本医師の治療継続という目的を実現させるために「全力を尽くす」と表明した。その手段のひとつとして取り組んだのが18年11月5日から始めた署名活動だ。オンライン上も含めて19年3月5日までに2万8189筆の署名を集めた。  署名活動が始まって間もなく、大学側が一方的に設定した岡本医師の治療期限(19年6月末)までの治療枠(1週間に3人)がすべて埋まった。地元の病院で高リスクの前立腺がんと診断された後、インターネッ...  前回に続き、「滋賀医科大学前立腺癌小線源治療患者会」(以下、「患者会」)の活動を見ていくことにする。  患者会は行政への要望に先立ち、滋賀県在住のAさんら4人の患者・遺族が滋賀医大泌尿器科学講座の河内明宏教授と成田充弘医師を相手取って起こした損害賠償請求訴訟(以下、「説明義務違反訴訟」)の記者会見で、広く社会に支援を呼びかけて、岡本医師の治療継続という目的を実現させるために「全力を尽くす」と表明した。その手段のひとつとして取り組んだのが18年11月5日から始めた署名活動だ。オンライン上も含めて19年3月5日までに2万8189筆の署名を集めた。  署名活動が始まって間もなく、大学側が一方的に設定した岡本医師の治療期限(19年6月末)までの治療枠(1週間に3人)がすべて埋まった。地元の病院で高リスクの前立腺がんと診断された後、インターネット

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