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医政羅針盤

長期推計から読む医療・介護の将来

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2024年6月15日号

 4月2日に開催された経済財政諮問会議で、内閣府は60年度までの医療・介護給付費の推計を示した。これまでの将来見通しは、18年5月に内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省が示しており、その推計期間は40年度までとなっていたが、今回はより長期の推計となっている。  本稿では、その推計結果を紹介しながら、医療・介護の将来の姿を考えるが、予め2つの点に注意を促しておきたい。  第1に、医療・介護費の将来推計や国際比較に当たっては、GDP(国内総生産)に対する比率で評価する必要がある点だ。費用の水準は名目額で考えがちだが、経済の規模が異なれば、その意味合いも異なってくる。今回の内閣府による長期推計でも、医療・介護給付費の水準は、対GDP比で示されている。  第2に、将来推計で医療・介護費がどれほど伸びる見込みを立てるのか、対GDP比で...  4月2日に開催された経済財政諮問会議で、内閣府は60年度までの医療・介護給付費の推計を示した。これまでの将来見通しは、18年5月に内閣官房・内閣府・財務省・厚生労働省が示しており、その推計期間は40年度までとなっていたが、今回はより長期の推計となっている。  本稿では、その推計結果を紹介しながら、医療・介護の将来の姿を考えるが、予め2つの点に注意を促しておきたい。  第1に、医療・介護費の将来推計や国際比較に当たっては、GDP(国内総生産)に対する比率で評価する必要がある点だ。費用の水準は名目額で考えがちだが、経済の規模が異なれば、その意味合いも異なってくる。今回の内閣府による長期推計でも、医療・介護給付費の水準は、対GDP比で示されている。  第2に、将来推計で医療・介護費がどれほど伸びる見込みを立てるのか、対GDP比で評価

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