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高齢者のがん薬物治療⑨

第134回 移植対象にならない多発性骨髄腫患者の留意点

ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻  堀玲子

2024年6月15日号

 ファイザーは5月22日、再発または難治性の多発性骨髄腫を対象疾患とする抗BCMA/CD3二重特異性抗体製剤「エルレフィオ皮下注」(エルラナタマブ遺伝子組換え)を発売した。同剤は厚労省から、希少疾病用医薬品の指定を受け、優先審査を経て、3月26日に正式承認された。23年6月末の承認申請から9ヵ月というスピード承認だった。  皮下投与で用いるため、静脈内投与よりも利便性が高い。また、同剤を低用量から開始する2段階プライミング投与により、サイトカイン放出症候群(CRS)や免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)の発現割合、重症度の低減が認められた。ファイザーは「全体として良好な安全性プロファイルが示された」としている。同試験の観察期間の中央値は10.4ヵ月だった。  このような有望な新薬がある多発性骨髄腫の治療は、この15年間ほどで10種類...  ファイザーは5月22日、再発または難治性の多発性骨髄腫を対象疾患とする抗BCMA/CD3二重特異性抗体製剤「エルレフィオ皮下注」(エルラナタマブ遺伝子組換え)を発売した。同剤は厚労省から、希少疾病用医薬品の指定を受け、優先審査を経て、3月26日に正式承認された。23年6月末の承認申請から9ヵ月というスピード承認だった。  皮下投与で用いるため、静脈内投与よりも利便性が高い。また、同剤を低用量から開始する2段階プライミング投与により、サイトカイン放出症候群(CRS)や免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)の発現割合、重症度の低減が認められた。ファイザーは「全体として良好な安全性プロファイルが示された」としている。同試験の観察期間の中央値は10.4ヵ月だった。  このような有望な新薬がある多発性骨髄腫の治療は、この15年間ほどで10種類の新

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